時評-THE VOICE


	申年を迎え、デフレ不況のなか建設業を取り巻く環境は極めて厳しく、未だ感じたことのない不安感で本年を迎える。　国の予算内容を見ると一般会計は82兆1,109億円と前年当初比0.4％増となっているが、税収は0.1％減・国債は0.4％増の36兆5,900億円と借金が多くなっている。　一般会計の公共投資の内訳を見ると、建設投資が半減となり、今後どうやって生き延びるかが当面の課題である。　前回の時評で、“戦後50数年間右肩上がりの坂道をエンジン全開で登ってきた”と書いたが、これからは長い下り坂を「目的」「目標」が見えず、どのように営業を永く続けるかが課題である。　今後の建設業は各社の努力で改革し「良い物を安く提供する」と、建前は非常に良いが、現実を見据えると実際の工事計画に基づく計画・積算で、各社の企業努力で安く良い物を競走するのではなく、予算の何パーセントで落札と誠にそこまで追いつめられている。今後は真剣に皆で知恵を出し、共栄共存の心で永続的な存続を目指すべきであると思う。(M・T)