平成18年10月16日、静岡県袋井市新屋にあった「野草こども診療所」が、同市久能に新築移転しました。漢方治療を中心とした、小児科とアレルギー科の診療所です。
新しい診療所の建物は、アトピー・アレルギーの原因ともいわれる化学物質を含む新建材を用いず、天竜杉や漆喰などの自然な素材を使用し、来院する患者さんにたいへんやさしい空間を提供しています。
院長の石垣清水先生によりますと、アトピー・アレルギーの方は年々増えているようです。そして今一番心配なのは、毎日毎日、知らず知らずのうちに化学物質がからだに蓄積され、それが私たちのこころやからだに様々な影響を及ぼしているということ。できるだけ自然な暮らしをしてほしい、とのお話でした。平成10年2月の開院からもうすぐ10年目ということですが、漢方治療を求める大人の方の来院も多く、特に30代から40代、50代の女性の方が増えているそうです。
また、「安全な食品はどこで買ったらいいのですか」というお母さん達の声にこたえて誕生した無農薬野菜と自然食品の店「野草広場」も、平成18年12月1日、診療所の道路をはさんで北側、同市可睡の杜の南側入口に移転しました。
ご主人の石垣雅設さんは、自然やいのちの営みにそった生き方を提案する出版社「野草社」の代表ですが、「野草広場」に全国から届けられる品々には、野草社のネットワークが活かされているようです。
新しい「野草こども診療所」と「野草広場」は、この地域の町並みに溶け込み、訪れる人々にとても喜ばれているように感じました。