広報委員会では、17年10月21日、渋谷区にある地下鉄13号線千駄ヶ谷工区の工事現場を視察した。
同現場は、飛島・フジタ・白石JVが東京地下鉄(株)から受注した現場で、受注金額は45.5億円(税抜き)。取材にあたっては、千駄ヶ谷シールド作業所の真保正吾所長、稲田義和副所長、高橋泰志事務長の3氏が対応してくれた。
従来の地下鉄13号線は、埼玉の志木市から和光市間を東武東上線、和光市から池袋間を有楽町線として営業しており、同工事は池袋から渋谷までの区間(8.9メートル)を延伸するもので、これにより池袋・新宿・渋谷の副都心を結ぶ地下鉄が誕生することになる。この路線は、池袋以西では有楽町線、東武東上線、西武池袋線、渋谷駅では東急東横線と相互直通運転を行い、埼玉県南西部方面から都心を経由し横浜方面に至る広域的な鉄道の完成を目指している。特長としては、内部を覆うセグメントの幅が1.6メートル(日本初)と従来にない広い幅のものを使用していることで、工期も短く昨年5月から掘り進め、11月までの約7ヵ月間で貫通した。なお東京の地下鉄工事は、この13号線を最後に新規の路線計画はない。
取材にあたっては、鈴木部会長らが現場でのトラブルに対する対応などについて、積極的に質問を行った。現場は、外径9,980oという巨大なシールドを使用しており、最新技術を駆使している現場を目にするとともに、触れることで技術向上に対する意識を高めた。
概要 |
新千駄ヶ谷駅(仮称)より明治通りを南下し、千駄ヶ谷小学校交差点、神宮前1丁目交差点を経て明治神宮前駅(仮称)に至る複線トンネルを築造するもの。事業者は東京都で、発注は東京地下鉄(株)。工事名称は13号線千駄ヶ谷工区土木工事。施工場所は渋谷区千駄ヶ谷3丁目〜渋谷区神宮前1丁目まで。工期は平成15年11月〜18年4月。 |
工事内容 |
シールド掘進工・泥土圧シールド工法、工事延長912メートル、シールド外径9,980mm、セグメント外径9,800mm
トンネル内インバート工法、トンネル内側道コンクリート工、新千駄ヶ谷駅鉄筋コンクリート工(ホーム、階段、エスカレーター床版工)、新千駄ヶ谷駅埋め戻し工 |
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